【第1回】
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受忍限度騒音規制法
隣の家のピアノの音や犬の鳴き声がうるさくて困っています。
隣の家のピアノの音や犬の鳴き声がうるさいのですが・・・。 |
騒音規制法は、工場やカラオケスナックなどの営業に伴って音を出す施設に対する規制であって、ピアノの音や犬の鳴き声のような生活音は規制していません。
軽犯罪法では、公務員の制止を聞かずに異常に大きな声を出すと処罰されるますが、ピアノの音や犬の鳴き声はあたりません。
では、どうしたらよいでしょうか。
法律で規制はされていませんが、我慢すべき音以上の音が出された場合には、その音を止めさせたり、損害賠償請求をすることができます。
我慢すべき限度(受忍限度)は、音を受ける側の事情、当該地域が騒音だらけの商業地域か、閑静な住居専用地域かなどによって決まります。つまり、犬好きの人とそうでない人とでは、犬の鳴き声に対する考え方が違いますし、ピアノの上手な人にとって、下手なピアノは耳障りかもしれません。音に敏感な人もいれば、鈍感な人もいます。寝たきりで動けない人の場合には、一日中その音を聞かなければならないこともあります。
ペットショップで犬の鳴き声がするとか、ピアノ教室でピアノの音がするとか、営業上当然音が出てしまう場合や、ピアノの発表会の前に一晩中練習している場合など、音を出す側も色々です。
また、お隣さんとどういう話し合いをもったか、お隣さんがどういう改善処置をとったかなども考慮され、受忍限度内かどうか判断されます。
まずはお隣と話し合い、相手の考えを知って下さい。感情的になりそうになったら、弁護士を挟んで話し合うことをお勧めします。