【第19回】
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校則
高校生の娘が、校則で禁止されているパーマをかけたいと言っています。
高校生の娘が、パーマをかけたいと言っています。校則で禁止されていますが、守らなくてはいけませんか? |
髪型は自己表現の一つ、人格権に基づくといわれています。
髪型を強制することは、身体の一部に対する直接的な干渉となり、強制される者の自尊心を傷つける恐れがあるため、人格権としての権利が保障されています。
昔は、男子は全員丸刈りで長髪禁止という学校もありましたが、現在では、多くの学校が髪型の規制を必要最小限にしています。
高等学校は、その学校の教育理念に基づいて、社会通念上、合理的と言える範囲内で校則を制定することができます。一方、生徒は、学校に入学することによって、校則を守ることを承諾することになります。
たいていの学校の場合、入学するときに、生徒と親に対して校則について説明がなされます。
校則で、パーマを禁止することは、高校生にふさわしい髪型にしてほしい、非行を防止したいという学校側の考えであり、社会通念上、人格権を不当に制限するものとは言えないでしょう。
ところで、校則に違反したからといって、即刻、停学や退学になるわけではありません。学校が、生徒に退学などの重い処分をする場合は、生徒から校則違反をした理由を聞き、退学にせざるを得ないかどうか、普段の行いも考慮した上で、決定することになります。
結論として、パーマをすることの必要性が特にないのであれば、校則を守るべきでしょう。高校受験の前に、どのような学校かしっかり調べて、納得する学校に入学することが大切です。