【第14回】
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交通事故傷害(けが)自動車保険
交通事故で車も壊れて怪我もしたのに、相手方も相手方側保険会社が何もしてくれない!
交通事故に遭って、私の車が壊れ、怪我もしたのに、相手方も相手方側保険会社も対応してくれません。どうしたらよいですか? |
相手方が任意の自動車保険に入っていれば、一般的には保険会社が調査と示談交渉にあたりますので、保険会社が対応をしない(できない)理由は、相手方が事故の責任を否認していることにあると考えられます。
こうした場合、賠償請求するあなたの側から積極的に動いていく必要があります。
怪我については、できるだけ早く医師の診察を受け、診断書を警察に提出し、人身事故として実況見分を行ってもらいましょう。実況見分調書は、民事事件でも重要な証拠として用いられるからです。接骨院で施術を受けることも構いませんが、あらかじめ医師に相談し、病院にも定期的に通院しましょう。
車の破損については、写真を多めに撮っておき、修理工場に修理費用の見積書を作成してもらいましょう。
相手方から任意の賠償が期待できず、裁判など解決までに時間がかかりそうであれば、できる限り損害を自己負担しなくて済むように、あなたの側で活用できるものを考えましょう。
怪我の関係では、労災保険が使えるかどうかを確認したり、相手方の自賠責保険に直接請求(被害者請求)したりすることが考えられます。
あなたの自動車保険に車両保険や人身傷害保険特約が付いていれば、その利用も考えましょう。ただし、翌年からの保険料が増額されることがありますので、保険会社に確認しましょう。
もっとも、いざ実際に自分で交渉したり、諸手続きを取ろうとしたりしても、思うように事が進まず、手間暇ばかりかかることにもなりかねません。やはり、早めに弁護士に相談することが、より良い解決に到達する方法であると思います。自動車保険に弁護士費用特約を付けておけば、依頼しやすくなりますので、一度検討されてはいかがでしょうか。