執行・保全の事例
※守秘義務の関係で、一部内容を変えて記載している場合があります。
※掲載した事例は、当時の法令や社会情勢に基づいた参考事例であって、
その後の法令改正や個別の事情により、結論が異なる場合があります。
1 | 交渉不可能な不法占拠者から土地明け渡しを受けた事例 |
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来所の経緯
アパートの所有者である依頼者は、賃借人からの苦情に悩まれていました。苦情の内容は、近隣住民(相手方)が無断で、アパートの敷地に粗大ごみ等を放置し、撤去するよう申し入れたが撤去してくれないというものでした。依頼者の元に、賃借人から「邪魔だから何とかして欲しい」という苦情が多数寄せられたため、対応を相談したいと当事務所に来所されました。
弁護士の対応
状況を確認するため現地に赴いたところ、ちょうど居合わせた相手方と遭遇しました。事情を尋ねようとしましたが、相手方は、「貴様は何者だ!」「俺はこのアパートの住民の安全を守ってやっている。」などと、1時間に渡って意味不明の発言をしました。相手方は、力づくで物事を押し通そうとする雰囲気を醸し出しているため、依頼者や賃借人が困っていたのだと分かりました。その日の状況から、相手方を被告として、土地明渡しを求める裁判を起こすことにし、そのことを依頼者に確認しました。
解決内容
直ちに土地明渡しを求める裁判を起こし、裁判所で「依頼者の相手方に対する土地明渡し請求を認容する」旨の判決をもらい、その上で、判決に基づき「土地明渡し」のための強制執行を申し立てました。状況確認時の経験を踏まえ、裁判所の執行官と協議し、強制執行の日には、警察官にも臨場してもらう手続きを取りました。その結果、相手方の目立った妨害もなく、土地に置かれていた粗大ゴミ等は収去され、依頼者への土地の明渡しを実現できました。