不正請求の事例
※守秘義務の関係で、一部内容を変えて記載している場合があります。
※掲載した事例は、当時の法令や社会情勢に基づいた参考事例であって、
その後の法令改正や個別の事情により、結論が異なる場合があります。
1 | 火災の原因が放火であることを立証し、保険金の支払を免れた事例 |
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来所の経緯
火災保険契約者の所有する建物が、原因不明の火災で全焼し、保険金の支払請求を受けた保険会社が、火災原因の調査を開始したところ、保険契約者の言動などに不審な点があるということで、当事務所に来所されました。
弁護士の対応
火災原因が、放火または重過失によるものであることを立証するためには、まず、保険会社・調査会社と協力して不審な点を洗い出し、放火の動機の有無、火災発生後の保険契約者の行動を関係者から聴取することが必要であり、また、現場に赴いて状況を詳しく確認することも必要であることを説明しました。
解決内容
事情聴取等を実施したところ、保険契約者の説明には虚偽があること、現場には火元となるものがなく、火災発生時に保険契約者は消防へ通報せず、消防の出動を遅らせるという不自然な行動を取っていること、保険契約者には巨額の借金があったこと等が判明しました。
当事務所の経験を生かした調査に基づき、火災原因が放火であり、保険契約者が関与していると推定されたことから、保険金を支払うことはできない旨回答しました。その後、保険契約者が提起した訴訟においても、裁判所は当方の主張を認める判決を下しました。